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■日本基礎造形学会 第27回秋田大会を終えて

会長:後藤雅宣

 夏の終わり、今年ほど台風に悩まされた年は記憶にありません。そんな中、秋田で初めての開催となった第27回大会も、盛況のうちに無事に終了いたしました。全国各地よりご参加くださいました会員の皆様、本当にありがとうございました。
 会場となった秋田公立美術大学の、歴史的資産をうまく取り込んだ未来を感じさせるキャンパスがとても印象に残りました。「地域に息づく基礎造形」というテーマでの本大会は、 鎭?大会実行委員長はじめ実行委員会の皆さまの周到なご計画のもと、秋田ならではの、雰囲気に満ちた大会となりました。会場大学の石倉敏明先生による基調講演は、文化人類学的視点から造形の営みを俯瞰することのできる貴重な機会となりました。また作品展は、旧国立農業倉庫を改装した歴史を感じさせるギャラリー棟において行われ、いつもと違った味わいのある展覧会が実現されました。いろいろな意味で、基礎や造形という提題に対しての広い視座に気づかされた大会だったのではないでしょうか。
 この秋田の地において、皆さまとともに有意義な時間を共有できましたのも、ひとえに大会実行委員会の皆様の、弛まぬご尽力のお陰であったことは言うまでもありません。この場をお借りしてあらためて深く御礼申し上げます。

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