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■札幌大会を終えて

会長:後藤雅宣

  去る9月1日(金)〜2日(土)、札幌において、アジア基礎造形連合学会との併催による第34回日本基礎造形学会の研究発表大会が実施されました。長い準備期間を経て大会を成功裏にお導きくださった李知恩実行委員長、花輪大輔副実行委員長はじめ、大会実行委員の皆様方、加えて大会にご参加くださった皆様方には、会を代表して厚く御礼を申し上げます。
 入会後日の浅い会員の方々も多数おいでになるので、アジア基礎造形連合学会について、少しご説明をさせていただきます。日本基礎造形学会の設立8年目に当たる1998年、東アジア主要4カ国地域(日本・中国・韓国・台湾)にそれぞれ組織される基礎造形学会が、相互の交流を目的として、「アジア基礎造形学会連絡会議」を立ち上げました。翌1999年、名称を「アジア基礎造形連合学会」と改め、宮城大学において、更にその翌年の2000年には、岐阜県大垣市ソフトピアジャパン(岐阜市)において、日本基礎造形学会との併催にて、合同の研究発表大会が行われ、その歴史がスタートいたしました。2001年、韓国ソウルにてアジア基礎造形連合学会研究発表大会が行われて以降、2年おきに、連合学会を構成する各学会間の輪番制にて、台湾台北、中国上海・・・と、大会が実施されてまいりました。日本においては、2007年に筑波大会、2015年には千葉成田大会、そして今回の札幌大会と開催されてまいりました。8年おきに日本で開催されるということになりますので、次回は2031年にいずれかの地で、再び開催されるということになります。
 このアジアの大会と、日本基礎造形学会研究発表大会が、併催という形で実施される場合、口頭発表、作品発表やポスター発表が錯綜することになり、混乱してわかりにくい部分が否めませんが、別個に開催することによるさまざまな負担を考慮すると、やむを得ないものというのが現在の考え方でもあります。いずれにせよ、様々な文化を背景とした数多くの造形研究団体が一堂に会して交流することは、多くの成果が期待できるものであり、更なる発展を目指す意義もあります。どうぞ8年後を目指して、アジアに向けての研究を始動いただきたいと思います。
 来年の日本基礎造形学会研究発表大会は、はじめて長崎の地で行われます。皆様どうぞ、それぞれの研究をお進めいただき、その成果を持ち寄って、また元気に再会いたしましょう。

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